** 新・コバッチョ日記+++☆いいメカは美しい
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いいメカは美しい
昔、

「オレはハートで写真を撮るんだ」

と言って胸の辺りにカメラを構え、
ノーファインダー(※1)で写真を撮ってた先輩がいました。

でも、それじゃあまるで田畑○○じゃんってんで、
僕はその辺で細い紐を買って来それを三つ編みにし、
ジミー・ペイジばりにへそ下10cmくらいにカメラが
位置するように自作のストラップを作り

「じゃ、僕はナニで写真を撮りますワ」

と先輩を茶化してました。
でも、歩く度にナニが刺激を受け、どうも実用には不向きだった記憶があります。
当時、そこまで長いカメラストラップがなかったんで仕方なく自作したわけですが、

なけりゃ自分で作りゃいいワ

ってのが自分のライフスタイルです。
そうは言っても見てくれはともかく、紙や木材なら素人細工でもなんとかなるものはなるのですが、こと金属ともなるとそれなりの設備や経験、技術がなければなんともなりません。だから鉄工所なんかの仕事にはギャラが安くても喜んで行きましたね。そこの誰かと仲良くなってりゃいいことがあるからです。バイクのワンオフ部品なんか、けっこう作ってもらいました。

で、カメラの道具って、けっこうそういう

「(自分が使うのに)市販にいいのがなかったので自分で作った」

のが事の起こりのメーカーって多いんですよ。バッグメーカーしかり、三脚メーカーしかり。で、サイト見てたら「こりゃいいワ」ってのがありまして、そこもそういったメーカーでした。雲台作ってるとこです。

雲台といってもお分かりにならないかもしれませんが三脚の上部にくっついてるアレです。普通、三脚と雲台が一体となってますので三脚といえば雲台も含めてるのが一般的になってますけど、実際は別なんです。
とりあえず写真をどうぞ。

20090505.jpg

カッコイイでしょ?
こういったデザイン的に優れたモノを見ると欲しくなっちゃうんですよね。
値段は52500円。
高いですよねえ・・・。今使ってるのはいくらだったんだろ?
でもねえ、コレ、優れものなんですよ。
通常、すべりを良くするためにボール部分にグリス等を塗ってるんですが
コレはその必要がないんですって。
だからベトベトしないしボール部分に埃がくっついて動きが悪くなる事もない。
技術的進歩なんでしょうか?
それとも素材の改良か?

そんなことよりデザインですよ、デザイン。
コレって、天体望遠鏡のヨーク型赤道儀に似てません?

20090505e.jpg

似てるでしょう。
で、天体望遠鏡といえば若い頃あこがれた望遠鏡の架台に
三鷹光器のGN-170というのがあります。
これもシンプルで美しかったです。

20090505d.jpg

上から鏡筒・架台・三脚と分かれますが、真ん中部分ですね、架台は。三脚部分に「ピラー型」といって鋳物仕上げの一本足のヤツもありましたが、よりシンプルになり、それはそれはビューティフルでした。ほんでもって塗装も車の塗装くらい美しかったそうです。僕は本物見てないんですよ。なにしろ架台だけで60万円もしましたので回りにこんなん持ってる人いませんでしたから。現在製造中止となっており、今でも時々中古市場に出てくるそうですが、新品時と同じくらいの値段が付いているようですね。

その、三鷹光器を起こした現会長さんのインタビュー記事をネットで見つけました。
それによると、物作りが好きで戦後すぐ、16才でひとりで家を建てた経験もあるそうです。それも17坪と、当時のお役所が認めてくれる(12坪)以上の本格的な家を。

で、紆余曲折があり35才で三鷹光器を起こすのですが

採用試験と称して模型飛行機を作らせる
採用試験で、一緒に魚を食べて器用さと気配りを見る
モノ作りに必要な創造力と知恵を育むため安易に教えない
集中力を育むために朝から夜中まで仕事漬けにする
成長して天狗になった部下の鼻をへし折る
緊張感のない社員は即座に首にする

など、ユニークな人材育成は非常に共感できます。
さすがにたった30人で世界の一流企業(※2)に負けない仕事をするだけあります。

興味ある方はコチラをご覧いただくと詳しくよろしいかと。
教育や大企業のダメなとこなんかも飛び出し、なかなか面白いですよ。
こういった方が作ってた「モノ」だとはちっとも知りませんでした。
知ってたら無理してでも買ってましたねぇ。

(※1)ファインダーを覗かない状態をさす
(※2)NASAやライカなどと、日本の大企業に先駆けて提携してます。

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