◯◯ちゃんがお客さんに時々聞かれるそうです

「なんでビスケットなが？」

店名のことです。

なんで人気店やなく、
ビスケットみたいなマイナー店におるが？

ってことやないですよ、念のためw
店の名前が、エロとか風俗とかにまったく関係ないからだと思います。
で、◯◯ちゃんは答えます。

「店名考えゆう時、ビスケット食べゆったきやと」

やと、というのは僕から聞いたことをそのまま言ってるからです。
素直なんです、◯◯ちゃん。

「そんなんでえいがかえ」

お客さんは必ず呆れるそうです(笑)
まぁねぇ・・・

だいたい僕は名前なんてどうでもいい性格だし、
飽きたら変えりゃいいわ・・・くらいにしか思ってません。
事実昼の仕事の屋号も何回変えたことか。
子どもの名前も字画がどうのとかはいっさい考えず、
生まれた時間の語呂合わせで付けたりしてます。
例えば2時38分に生まれたから「フミヤ」とか・・・
でも、それって便利ですよ。
大抵の人は自分の誕生日は言えますよね？
でも「何時何分」生まれまで言える人ってそんなにいないと思います。
けどウチの子は言えるんですよ。
これってスゴイことやと思いません？

さてさてお店の名前なんですが、
◯◯ちゃんにはメンドイので「ビスケット食いゆったき」
と答えてたんですが、半分はそうなんですが半分は違います。
なんだかややこしい話ですが、
ビスケット食べててある言葉を思い出したんです。

「人生はビスケット缶」のようなもの・・・

村上春樹の「ノルウェイの森」の一節ですね。
正確には

「人生はビスケットの缶だと思えばいいのよ」

ですが、

「ビスケットの缶にいろんなビスケットがつまってて、　
好きなのとあまり好きじゃないのがあるでしょ？
それで先に好きなのどんどん食べちゃうと、
あとあまり好きじゃないのばっかり残るわよね。
私、辛いことがあるといつもそう思うのよ。
今これをやっとくとあとになって楽になるって。
人生はビスケットの缶なんだって」

と、続きます。
多くを語る必要もないと思いますが、
まぁ、そういうことです。
自分にとっての壁をビスケットに例えてるんだと思います。
しかも缶の中のビスケットは
小さく砕けてしまう事があっても決してなくならないし。

お客さんにはね、難しいこと考えずとも
好きなビスケットだけ選んでいただけばいいやと思ってたら、
オープン時、アンダーナビのスタッフの方が
素敵なコピーを考えてくださいました。
「出勤表・掲示板」のとこに書かれてるそれです。

女の子から愛される可愛いお店「ビスケット」には、
名前に負けない可愛らしい女の子が揃っています。
あなただけの甘いビスケットを見つけてくださいネ。

「可愛いお店(=小さなお店)」だから女の子増えないのかもしれませんがw
なかなか、なかなか、のコピーですよね

では、パソコンの方にはビートルズの
「ノルウェイの森」でお休みなさいです。



北欧調の部屋(鳥は飛んでいった)
対訳/岩谷宏

以前つきあってた子
というよりも
ぼくのほうがひっかけられたんだが
部屋を見せてくれた
すてきな部屋でね
ノルウェー材の

彼女は泊まるように言い、てきとうに座って、と言った
見回したところ、椅子はひとつもなかった
で、絨毯に座って
彼女のワインを飲み
その時を待った
二時まで喋って
彼女が言った
「ベッドの時間よ」

彼女は朝から仕事なの、と言って笑い出した
僕は働いてないと言い、身を離して浴室へ這っていって寝た

目が覚めたら
ぼく一人だった
だから火をつけた
すてきだろう
ノルウェー材に

*岩谷宏氏は、Norwegian Woodを「ノルウェイの森」とではなく、
「北欧調の部屋」と訳してます